こんにちは、ウェディングカメラマンの山﨑です。
今回は「結婚式の前撮りって必要?」とお考えの方へ、カメラマンからの意見、何の為に前撮り写真撮影しているのか。という点をお話しようと思います。
「私は絶対前撮りしたい派です!」という花嫁さんはスルーしてください。・・でも、カメラマンってこんな風に考えているヤツもいるんだ。と思えるかもしれないので、お時間のある片手間で見てくれたら嬉しいです。
それでは最後までお付き合いよろしくお願いします。
■ CONTENTS
結婚式の前撮りについて
「結婚式の前撮り」とは、結婚式を控えた新郎新婦さんが、結婚式前に婚礼写真を撮影するというコト。
略されているかは別ですが、結婚式だけでなく、七五三や成人式でも「前撮り」ってありますね。
前撮りをする目的
それは、前撮り撮影でしか残せない写真が撮れるからです。
結婚式当日は、結婚式の様子を撮影するスナップ写真。
前撮りでは決まったポーズや、よくある型物写真(結婚式でお決まりのポーズ)、自由な二人らしい雰囲気の写真などを残すことができます。
最近では小物などを使った撮影などが多くなっているようです。ただ、この辺は新郎新婦さんの年代によって考え方も少し違う気もします。
「なんか恥ずかしい」
「わざわざ写真撮る意味ある?」
「結婚式の当日に写真残るからいらなくね?」
このような考えをお持ちの方もいると思います。
本当に必要がないと思われる方も一定層いらっしゃいますが、どのくらいの割合で前撮りされている方がいると思いますか?
前撮りする人は68%(九州)
実は、結婚式を挙げるカップルの68.3%が前撮りを行っています。九州は一番下のとこ。
(出典元:ゼクシィ 結婚トレンド調査2017調べ)
その事から、約30%の方は前撮りをしていない。という事ですね。
熊本の前撮り実施率は80%超え
ちなみに熊本県は82.3%の方が前撮りを行なっているらしいです。ほとんどですね。
(出典元:ゼクシィ 結婚トレンド調査2017調べ)
前撮りをすすめる理由
これには色んな理由があると思います。
一般的によくプランナーさんや美容師さんが言われるのが、、、
などなど、一般的によく言われている言葉です。
カメラマンからすると、上記の内容につけ加えて、
このように、楽しい思い出と幸せな表情をしている二人の写真も残せるのが、前撮りを行う1つの意味でもあると思います。
前撮りの費用について
正直なところ、値段は下がってきていると思います。(前撮りにかける費用平均)
先ほどの前撮りを実施率は「前撮りを行なった」という割合です。
例えば、
どちらも同じ前撮りですが、撮影する内容によって費用も様々です。
逆を言うと「予算に合わせて前撮りの費用・内容を選べる」という方法もあります。
和装の前撮り例
式場で和装前撮りにかかる費用 ¥100,000~200,000-
内容(色打掛、紋付袴、ヘアメイク、着付け、小物、和装ブーケなど)
衣装のランクや、撮影するカット数(アルバムの有無など)によって料金は細かく分かれてきますが、衣装代とヘアメイクの料金が大半を占めています。
一方、節約しようと思えば、式場でなくても前撮りすることはできます。
前撮り専門スタジオ・フォトプランのスタジオで撮影 ¥30,000~¥50,000-
内容(色打掛、紋付袴、ヘアメイク、着付け、小物、和装ブーケなど)
データのみや、写真数カットなど、細かくプランも分かれていることもあり、お二人が必要なものだけ選ぶことも可能なスタジオもあります。
ただ、このようなことができるとご存知ない方もいます。
今は色んなフォトスタジオもあり、新郎新婦であるお二人が「何を優先するのか」と言う部分で選択肢も広がってきています。
統計データを見ると、式場で前撮りされるカップルが大半を占めていますが、別会社の安いプランや、フォトグラファーへ直接依頼するカップルが増えたことにより、先ほどの80%超えの前撮り実施率に繋がっているのではないかと思います。
あれ?意外とできそう・・
「20万するのが3〜5万円でできるの?だったら・・・せっかくだし、前撮りする?」
そんな気がしてきませんか?
ゼクシィ調査によると「前撮りしておけばよかった」と、後悔された新郎新婦さんの声が掲載されています。
「無いよりは、あった方がいい」
そこには、費用の問題で悩んでいるカップルもいると思いますが、先ほど紹介したように色んなフォトプランが充実しています。
お二人の予算や、撮りたい内容のスタジオを見つけることは難しくないと思います。
前撮りの種類
先ほど少し触れていますが、たくさんの前撮りプランが存在しています。
大きく分けると3つのパターンがあります。
ロケーション撮影は天候が良くないと、一般的な式場では前撮り撮影が延期になります。
カメラマンからすると、雨だから撮れる写真というのもあるのですが、ドレスが濡れる・お嫁さんのお化粧や髪型など、その他の問題があることから延期になる場合が多いです。
前撮り撮影をする日程は、万が一の雨の時の為に予備日を取れる場合があります。(スタジオによって異なります)
仕事の都合などで日程の確保がなかなか難しいこともあると思います。
その不安がある場合、
「スタジオ撮影・式場の館内撮影・チャペル撮影」で前撮りすれば、天候に左右されることがありません。
ただし、ロケーション撮影を希望している新郎新婦さんの場合、諦めると後悔してしまうので、できる限り撮れるまで変更されることをおすすめします。
全く別の前撮りの考え方
結婚式の前撮りだからと言って、必ず式場で撮影する、住んでいる地域で撮影する。というルールもありません。
最近では婚前旅行、新婚旅行をかねて前撮り(後撮り)されるカップルも増えています。
具体的な場所は沖縄やハワイ、グアムなど、ビーチがキレイな場所で撮影したり、式場では撮ることができない写真を撮影される方も多いです。
ついでに旅行もかねてフォトツアーをする。ということですね!
AVENIRではハワイウェディングのサイト運営を行なっておりますので、全国からこのような理由でフォトツアーを希望されていることも分かりました。
また、沖縄も人気みたいですね。
国内だから気軽に行けることもあり、多くのフォトスタジオが沖縄フォトウェディングを行なっています。
そういえば、どうせ撮るなら非現実的なシーンがいいから沖縄へ行く。という花嫁さんと会いました。
前撮りをするには「住んでいる場所」は関係なく、「撮りたい前撮り写真を残しに行く」というスタイルもありだと思います。
例えば、こんな旅行も合わせて前撮りも行えるようなプランがこちら↓
前撮りの衣装
式場でレンタルする衣装を利用して前撮りすることもあれば、別撮りするスタジオの衣装が含まれているプランで前撮りすることもできます。
式場の衣装代に”前撮り衣装代”が含まれている場合、
「前撮りをしても、前撮りしなくても、料金は同じ。」
という式場もあります。
また、結婚式とは別の衣装を着て撮影することもできるので、色んなドレスを着て楽しむ。というスタイルもあります。
費用の節約など、特に和装は比較的洋装よりも費用は必要ですが、こんな方法もあります。
先ほど少し触れましたが詳しく記載していますので、和装の前撮りをしたい方は一度ご覧ください。
参考記事:前撮りで和装を着たいあなたへ費用を節約できる方法を教えます
どんな写真を残したいのか?
ここでは前撮り写真について、どんな写真を残したいのか?という部分の話です。
最近、「カメラマン指示書」と呼ばれているものが流行ってますね。
撮りたいポーズをカメラマンに提出しておくことで、希望のイメージを撮影してくれる。という指示書です。
確かに、撮影して欲しい写真のイメージを共有することは重要です。
だから事前打合せというものがあるんです。
一方、こんな意見もあります。
カメラマン指示書は必要?
イメージを共有することは非常に重要です。
撮りたい写真のイメージが残せないのは、残念な思い出になりますよね。
ここで注意して頂きたいのは、指示ポーズの要求を大量にしないということ。
式場では前撮り撮影を行える時間も限られています。(式場によって違います)
その中で「大量の指示」は、指示通りの写真を再現する作業的なものになる可能性が高いです。
本来、前撮りは楽しみながら撮影できる時間でもあるのですが、作業的な撮影は「はい、これ!はい!次はどれ?」という風になりがちです。
あなただけが持っている魅力的な表情や、二人の空気感を残さずに、ポーズ撮りだけで終了・・。
これ、もったいなくないですか?
カメラマンに指示するのではなく、撮りたいイメージの写真を見せて一緒に相談することが大切です。
その方が結果的に「満足のいく写真」が残ることが多いです。
式場で前撮りする場合
結婚式場で行うことができる前撮りで一般的な内容は、
このパターンが多いです。
ある式場の場合、ロケーション撮影は「行っても1箇所〜2箇所くらい」とプランナーさんが教えてくれました。
具体的には、
ただし、ロケーション撮影に行く場合は以下の内容が追加項目として見積もりに加算される可能性もあります。
また、データのみのプランはあまり取り扱っている式場も少なく、アルバムを購入する前提のプランになっていることが多いようです。
式場提携外のスタジオで別撮りする場合
この場合は、式場の提携しているスタジオで撮影するのではなく、独自の前撮りプランやフォトプランを提供しているスタジオや衣装店などで前撮り撮影を行うことを言います。
式場でも前撮りできるのに、わざわざ別の会社を探して依頼するのには理由があります。
このように、式場へ前撮り依頼するよりも、外注するメリットを感じた方が利用され、別のスタジオで前撮り撮影される方も増えているようです。
お二人の場合は、「どちらが自分達に適しているか」という部分を検討されることをおすすめします。
当日撮りという選択肢
そんなお二人には、結婚式当日に撮影する「当日撮り」という選択肢もあります。
当日撮りとは、結婚式を行う日に前撮り撮影を同じようにチャペルやスタジオで撮影する記念撮影のことです。
こんなお二人は、前撮りをしなくても、当日撮りという撮影で記念写真を残すこともできます。
前撮りするか迷った時
迷われるということは、「前撮り写真は撮ってもいい」と思っていますよね。
でも・・・という部分ではないでしょうか?
少しでも「前撮りはしたい」というお気持ちがあるのであれば、撮影されることをお勧めします。
それは、後から「やっぱり撮っておけばよかった・・」と、後悔するときの方が心残りが大きくなるからです。
費用や内容の悩みであれば、外部スタジオのプランに目を向けてみるのもいいでしょう。
意外と打開策を打ち出してくれることもあると思います。
その理由は、カメラマンやスタジオも「あなたと同じように悩まれて撮影された新郎新婦さん」をたくさん知っているからです。
将来的な写真の価値
人って、やって後悔したことより、やらなくて後悔したことの方が、ずっと頭に残るらしいですよ。(ヒトの行動心理学ではそう書いてあります)
前撮りは結婚する時期にしか撮れない写真です。
ないよりは、、あった方がいい。
これは皆さん同じように思われると思います。
そこに「お金・時間」が加わると、そこまでしてまで欲しくない。という考えになることもあるかと思います。
ただ、結婚式は体感型のサービスがほとんどです。
見積りの金額だけみて「これ超欲しい!」と思うことって少ないですよね。
撮影を行なっているカメラマンとして、結構な確率でこんなことを言われます。
「今日は一日ありがとうございました!とても楽しく撮影ができて、いい思い出になりました!出来上がりも楽しみにしています☆」
前撮りで提供しているサービスって、「写真」だけではないんです。
移動中やお支度中の会話や、ロケーション撮影に行ったときの思い出、撮影中は新郎新婦さんお互いの表情も普段と違って印象的です。
結婚式場も含めて、カメラマン・ヘアメイクスタッフも、新郎新婦さんに「楽しんでもらいたい」という意識で撮影を行なっているはずです。
だから素敵な表情の写真、二人の幸せな空気感が伝わってくる写真が残せると思ってます。(先ほどのポーズ指示書を大量に準備するのを勧めない理由です)
そして、結婚式が終わって、前撮り写真を見返してみると、
その時の楽しい思い出や、幸せな二人の表情、いつも以上に魅力的なお互いの姿が残っていると思います。
その写真を見ながら「あの時はこうだったね、楽しかったね」と、夫婦・家族の間で会話が生まれます。
その時間を共有できる時こそ、将来的な写真の価値があると思います。
なんちゃって・・・。
長くなりましたが、撮るかどうか迷っている方へ少しでも前撮りするメリットを感じて頂けたら嬉しいです。
最後までご覧いただきありがとうございました☆