ペットだって大切な家族の一員です。
結婚という節目を迎えた今。
「このコとも一緒に写真を残しておきたい!」と、ペットと一緒に前撮りを希望するカップルが増えています。
けれど、自由気ままなペットたち……。
不慣れな撮影場所や、知らない人に囲まれての写真撮影は、思う以上に困難が予想されます。
そこで今回はペットと一緒の前撮りを成功させるためのコツを、元プランナーでありペットショップに勤務経験もある筆者が、犬や猫、そしてうさぎなど動物の種類ごとにまとめてみました!
スタジオ選びのポイントや、撮影をスムーズに進めるためのコツも合わせてご紹介します!
■ CONTENTS
結婚式や前撮りでペットと一緒に撮影したい
ペットを家族の一員だと思っている方の中には「結婚式にも、うちコを一緒に連れて行きたい」と希望する人も少なくありません。
私がプランナーをしていた時も「ペットに参加してもらえるような結婚式がしたい」と希望されるカップルが多数おられました。
ですが実際のところは、結婚式当日、雑誌やインスタに載っているようなペットとのワンシーンを撮影するのはとても難しい!というのが現状です。
それは、以下のような理由があります。
・式場側がOKでも、ゲストの中に動物がNGの方がおられたり、アレルギーをお持ちの方もおられる
・ペットにとって不慣れな場所は強いストレスに。
・普段は大人しいペットも急に暴れたり、泣き続けたり、中には体調不良を起こすペットも……
このように結婚式にペットを参加させるのは、いくつものハードルがあります。
それに結婚式当日は、新郎新婦さまがペットの面倒を見ることはできません。
ですから、ご両親などのごく近いお身内にペットのお世話をお願いしたりもするのですが、ご両親はゲストへのご挨拶でご多忙……。
そのため結局、慣れ親しんだ人に構ってもらえず、ストレスを抱えてしまっているワンちゃんなどを私は現場で何度も見てきました。
このような現状から、結婚式にペットを参加させるのは、できるだけ避けてあげる方が良いかもしれません。
けれど、大切な家族の一員。
「ペットと一緒に衣装を着て写真を残したい!」というお気持ちは、私も強く共感します!
そこでおすすめしたいのが、結婚式以外の日に写真撮影をする”前撮り“や”別撮り“です。
ただし、ヒトだけの前撮りとは違うのでスタジオ探しや撮影をスムーズに進めるためにコツが必要です。
順に詳しく解説していきましょう!
ペットと前撮り!スタジオ探しのコツ
まず最初にご紹介するのは、ペットと一緒に前撮りをするためのスタジオ探しのコツです。
ポイントは3つあります!
ペット撮影は可能?
前撮りしているスタジオの中には、ペット撮影がNGなところもあります。
またペット撮影はOKでも「小型犬に限る」「ワンちゃん限定」など、ペットの大きさや種類に制限がある場合も。
また、スタジオ内はNGだけど、ロケーション撮影ならOKという規定を設けているスタジオもあります。
ペットと一緒の撮影は、どうしても爪で床に傷をつけてしまったり、毛が舞ってしまって後片付けに手間がかかるなどの理由で、スタジオ撮影を受けていないところも少なくありません。
だから、ペットと一緒に前撮りをする場合にはまず、そもそもペット同伴の撮影が可能なのかを先に確認するようにしましょう。
また確認の際には、連れて行くペットの種類なども事前に伝えておくと安心ですよ!
衣装の準備方法
ペットと一緒に前撮りをするときには、衣装に関しても注意するようにしましょう。
なぜなら…
・抱っこした時などに、衣装を破損させてしまうかも
など、ペットと一緒だからこそ起こり得てしまう心配事項があるからです。
そのためスタジオによっては『撮影時は抱っこ禁止』という制限を設けているところも。
『前撮りプラン』の中には、ドレスやタキシードなどの衣装も入っていることがほとんどなので、“衣装の持ち込みOK”としているスタジオを選ぶのも一つの手段ですね。
格安で手に入れるならフリマアプリ(メルカリなど)や、百貨店のドレスセールがおすすめ。
また衣装の持ち込みがでない場合には、事前にペットと一緒にどんな撮影シーンが叶うのかを聞いておくと、撮影イメージが湧きやすくなりますね!
スタジオやスタッフの雰囲気も大切
普段からペット撮影をOKしているスタジオなら、動物の扱いに慣れているスタッフさんが揃っていることもあります。
ペット連れの撮影は、どうしても予想していなかったハプニングがつきものです。
例えば、普段ならあり得ないくらいの興奮をしてしまったり、粗相をしてしまうことだって……。
新郎新婦さま側も撮影時に迷惑をかけないように、事前にどんな準備をしておくべきなのかを確認し、万全の準備は整えておく必要はあります。
ですが、それでも想定外のハプニングが起きてしまう可能性もあるため、スタッフさんの雰囲気や、ペット撮影の過去の実績なども合わせてチェックしておくと安心でしょう!
ペットと一緒に前撮りを成功させる5つのポイント
そして次にご紹介するのは、ペットと一緒の前撮りをスムーズにすすめ、理想の写真撮影を叶えるためのポイントです。
ぜひこれからご紹介する5つ備えを心掛けてください!
ペットシッター をしてくれる人の重要性
ペットと一緒の前撮りで、一番大切なことと言っても過言ではないのが、新郎新婦さまに代わってペットを見守っておいてくれるお世話役の存在です。
前撮りの日の新郎新婦さまは、撮影が始まるまではヘアメイクや準備があり、さらにお支度が整うとずっとカメラの前に立ち続けることになるため、撮影終了までペットに構ってあげることができません。
ペットにとっては慣れない環境に加え、飼い主さんがこんなにも近くにいるのに構ってもらえない状況はとても強いストレスです。
これを緩和してあげられるのは、ペットのお世話役『ペットシッター』の存在です。
新郎新婦さま目線で考えてみても、目の届かないところにいるペットがどのように過ごしているのかは気になるところだと思います。
ペットシッターがいれば、安心してお任せできますからね。
家族や友人にお願いできない場合には、プロのペットシッターさんに来ていただく方法もあります。
撮影のとき新郎新婦さまはもちろん、ペットも心地よく過ごすためには、ペットシッター役の存在はとても大きいんですよ。
安心できる場所の確保
スタジオ撮影・ロケーション撮影いずれも、前撮り時にゲージは必須です。
特にスタジオ撮影の場合には「室内でいる間は、必ずゲージに入れておくように」と規制を設けているところもあります。
もし、ゲージを使わない生活をしているのなら、前撮りまでにゲージを購入し、事前に慣らしておくようにしましょう。
自分の匂いのついた縄張りと感じられるゲージがあると、ペット自身も撮影時は安心して過ごすことができます。
毛の生え変わり時期は撮影を避ける
ペットを飼われている方ならご存知だと思いますが、犬や猫の毛の生え変わり時期は「洋服や部屋中が毛だらけ!」なんてことありますよね。
特に、長毛ではなく短毛のワンちゃんや猫ちゃんは、毛が絡むことなくパラパラと抜け落ちてしまうため、より抜け毛に悩まされているのではないでしょうか。
衣装の汚れや、スタジオへの迷惑を考えると、毛の生え変わり時期の撮影は避ける方が賢明です。
ロケーション場所の選び方
前撮りをするときには、衣装の雰囲気に合わせてロケーション場所を決めたいところです。
例えば、和装なら日本庭園や神社など。
ですがペットと一緒の時には、ストレスを極力抑えるべく、慣れている場所や“縄張り”だと思っているような場所がベターです。
例えば、散歩コースの公園などですが、もし・・
「でも、ペットはまだ行ったことがない……」
という場所で撮影を希望するなら、撮影日までにペットを連れて撮影場所に何度か出かけてみて、慣れさせてあげてください。
慣れている場所、知っている匂いのある場所なら、ペットも安心して過ごすことができますよ!
撮影場所までの移動方法を慣らしておく
ロケーション撮影の場合、ペットはゲージに入れた状態で移動することになります。
普段、ペットを車に乗せる時に車内で自由にさせている方も多いと思います。
そんな車での移動方法に慣れているペットにとって、
・知らない車に乗り
・慣れないゲージの中に入り
・さらに知らない場所へ
・知らない人との移動は
強いストレスに……。
まずロケーション撮影が決まったら、スタジオから撮影場所までの移動時間を確認します。
そして、その所要時間を目安に、ゲージに入れて車で移動の訓練をしましょう。
動物は”体感”で時間の流れを感じるので、慣れてしまえばゲージでの車移動も負担なく行うことができますよ。
撮影の備えを確認したら、次はペットの種類に合わせた注意事項をご紹介します!
【犬】と前撮りするときの注意事項
ペットと一緒の前撮りの中で一番人気なのが犬との前撮りです!
犬は、スタジオ・ロケーション撮影いずれも特性的にはOK!
ただし前述の通り、スタジオによっては犬のサイズ次第でNGなところもあるので注意しておきたいですね。
心配ごとといえば、粗相をしてしまうこと。
ワンちゃんを飼っている方ならご存知かと思いますが、縄張り意識の強い犬は、知らない場所に行くとマーキングをしてしまいます。
ですから、スタジオによっては「室内ではオムツ必須」としているところもあるくらいです。
オムツが難しい場合には、撮影時には犬のお世話役の人に来てもらい、撮影の出番まで外に散歩へ連れ出してもらうなど、協力体制を整えておきましょう。
【猫】と前撮りするときの注意事項
繋がれる習慣のない猫との前撮りは、どこかへフラッと行ってしまう心配のないスタジオ撮影がおすすめです。
ですがマイペースが魅力の猫は、犬との撮影以上にコツが必要に。
撮影は、人のペースに合わせて進めるのではなく、基本は猫のペースに合わせて進めることになります。
猫の気を引きつけやすいようなお気に入りのオモチャやおやつは必須!
マイペースな猫を思うように誘導できるようなグッズを忘れないようにしましょう。
また猫の前撮りにはもう一つ注意しておきたいことがあります。
室内飼いの猫の場合は、スタジオどころか外出自体をとても苦手としているコもいますね。
外の世界を知らない猫にとって、知らない場所、知らない人に囲まれる撮影は極度のストレス環境に。
どうしても外出が難しい猫の場合は、自宅でフォトウェディングを考えてみるのもおすすめですよ。
【うさぎ】と前撮りするときの注意事項
大切な家族の一員でもあるうさぎと一緒に、緑豊かな公園でのロケーション撮影なんて素敵ですよね!
うさぎはゲージ飼いしていることが多く、ロケーション撮影場所までの移動や待ち時間も慣れたゲージで連れていけば大人しく待ってくれているはず。
鳴き声の心配もないので、犬や猫とは違いお世話してくれる人がいなくてもOKなことも多いです。
ですが、うさぎとの写真撮影で注意したいのが、うさぎは大きな鳴き声は挙げないものの、鳴かないだけで慣れない環境にストレスを感じている場合もあるということ。
うさぎは慣れない匂いや、空間にはとても敏感なのです。
ゲージの中で安心して出番まで待っていられるよう、ゲージを布で覆っておいてあげるなど、落ち着ける環境を作ってあげてください。
ただし、うさぎとの写真撮影の心配ごとといえば、粗相について。
うさぎの場合は、トイレトレーニングが出来ないことが多く、ゲージから出すと所構わず粗相をしてしまう習性があります。
そのため、スタジオ撮影はNGな場合も……。
また衣装を汚してしまう可能性もあります。
レンタル衣装を着用する場合には、汚してしまったり、爪で引っ掛けて衣装を損傷してしまったときの弁償費用などの確認は事前にしておいた方が良いでしょう。
まとめ
ペットと一緒の前撮りについて、撮影をスムーズにすすめるポイントや、動物ごとの撮影のコツをご紹介させていただきました。
ペットとの前撮りは、人だけの前撮りとは大きく異なります。
動物の種類や大きさに規定を設けているところや、撮影を受け付けていなかったり、
前撮りを行う時には、ペット連れの前撮りが可能なのか事前にしっかり確認をしましょう。
また前撮り日時と場所が決まったら、ご自身のペットの特性や性格に合わせた備えをしてあげましょう。
場所に慣らしておいたり、ゲージの準備をし落ち着く場所を確保してあげたり……。
リラックスして過ごすことができたなら、新郎新婦さまも自然と心穏やかに笑顔へ導かれるはず!
ペットは大切な家族の一員です。
ペットにも新郎新婦さまにとっても、一生の記念に残る前撮り撮影が叶いますように……。